[Amazon プライム ビデオ]ノスフェラトゥ シーズン1を最終話(10話)まで見た感想

2019年11月23日

 スティーヴン・キングの息子であるジョー・ヒルの小説「NOS4A2-ノスフェラトゥ-」をドラマ化した作品です。

謎の男「チャーリー・マンクス」

 シリーズの開始は、自宅にいる孤独な少年がどこからともなく聞こえるクリスマスソングを頼りに、玄関先まで行くと、そこにはキャンディケインが落ちていた。
 そのキャンディケインを手に取り疑問に思っていると玄関から数メートル離れた先にはドアの空いたロールス・ルイス(車)。車内にはあふれんばかりのクリスマスプレゼント。思わず少年は車内へと足を運びクリスマスプレゼントに夢中になると、社外には醜い老人が声をかける「夜遊びがすぎるぞ、ダニエル・ムーア」。
 車のドアは突然閉じ、少年ダニエルは車から出ることはできない。醜い老人は運転席へと座り「私の名はチャーリー・マンクス。君の寂しい気持はよくわかる。母親は君に興味がない。クリスマスランドへついたらプレゼントをあげよう。そこはずっとクリスマスで友達がたくさんいるよ」
 一方、ダニエルの自宅では男との情事にふけるダニエルの母親。情事の邪魔をされたくなく、一緒にいてほしいと願うダニエルにつれない返事をした。ダニエルとの情事を終えた男は正体不明の人物に、謎の注射器をさされ瀕死になる。
 ダニエルの母親は異常な事態に気が付くも正体不明な人物にみつかり、逃げようと玄関先へ向かう。
そこには車に捕らえられた息子の姿。「逃げて!」声をかけるも後を追いかけてきた正体不明な男に後ろから覆いかぶさられ首を折られ事切れる、その姿をダニエルは目の当たりにする。。。

「ヴィク・マックイーン」と「近道橋」

 主人公は、少年ダニエルではなく、ダニエルと同じ町に住む少女 ヴィク・マックイーン 。
寂れた町で、絵の才能を持ちながらも恵まれない家庭環境に苦しむヴィク。喧嘩する両親や環境含めて逃げ出したい気持から、父親から買ってもらったバイクで走り回ると屋根のついた橋にたどり着く。橋を渡ると違和感とともにとある場所にたどり着きある「失せ物」を手にする。その「橋」が今後のヴィクの大きな運命に関わることを知らずに。。。

望む「日常」ではなく「非日常へ」

 ストーリーはこの「橋」の果たす役割をきっかけに、クリスマスランドへ子供を誘う「チャーリー・マンクス」との対決へと発展します。田舎の町の少女に過ぎないヴィクの過ごしていた「日常」は、本人が望んでいない「日常」でした。
 少女は普通の人と同じように将来に希望をもち自分の望む姿になりたい「日常」を望むも、「橋」の、しいてはヴィクの隠された能力のために「非日常」へと転換していきます。ヴィクは最初は「チャーリー・マンクス」などというわけのわからない人物と対決しようとは考えていないものの、そうせざるを得ない状況へと追い込まれます。
 少女の心の変化と不思議な力。そしてチャーリー・マンクスという悪との対決と「内界」「ナイフ」「レイス」など能力に関わるキーワードが明らかになるとともに、それが今後の展開に複雑にからみつき視聴者をその世界観に引き込みます。